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持続化補助金〈創業型〉でホームページとSNSを始める|上限200万円でもウェブ関連の補助は30万円まで。特定創業支援等事業の受け方から診断士が解説

小規模事業者持続化補助金を創業、ホームページ制作、SNSに使う

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創業して間もない時期は、やることが多く、お金の使い道はもっとシビアです。「ホームページやSNSを整えたい。でも手元の資金は仕入れや運転資金に残しておきたい」——この記事は、そんな創業1年目の方に向けて書いています。

結論から書きます。小規模事業者持続化補助金〈創業型〉を使うと、ホームページとSNSの立ち上げに、合計で最大60万円の補助が受けられます(ウェブサイト関連費への補助上限30万円+SNS広告・運用代行を含む広報費への補助上限30万円)。補助率は2/3です。

ただし、注意点が2つあります。1つは、補助上限「200万円」という見出しの数字をそのままホームページに使えるわけではないこと。もう1つは、申請の入口として「特定創業支援等事業」の受講(1か月以上かつ4回以上)が必要なことです。第4回の申請締切は2026年12月15日。受講期間から逆算すると、動き始めるのは今です。

この記事は、創業型の公式サイトと第4回公募要領(第8版)、仙台市の公式情報を根拠に、中小企業診断士でホームページ制作会社でもある立場から解説します。制度の内容は変更されることがあるため、申請前に最新の公募要領をご確認ください。

結論:創業1年目の販促は「ホームページ+SNS」で最大60万円の補助が受けられます

数字で示します。補助率は2/3なので、税込45万円のホームページ制作費なら、その2/3の30万円がちょうどウェブサイト関連費の補助上限です。SNS広告や運用代行に税込45万円を使う場合も、広報費として同じく30万円まで補助が乗ります。合計90万円のデジタル販促投資が、自己負担30万円でできる計算です。

持続化補助金創業型:上限200万円でもHPへの補助は30万円まで、SNS広報も30万円まで(区分の図)

「創業してすぐはSNSだけで様子を見て、ホームページは軌道に乗ってから」という考え方をよく耳にしますが、この補助金を使えるタイミングは創業1年以内に限られます。後回しにすると、いちばん補助が手厚い時期を素通りすることになります。まずは制度の全体像から見ていきます。

持続化補助金〈創業型〉の概要

小規模事業者持続化補助金〈創業型〉は、創業後1年以内の小規模事業者を重点支援するための制度です。自ら策定した経営計画に基づく販路開拓の取り組みに対して、経費の一部が補助されます。

  • 補助上限:200万円(インボイス特例の対象事業者は50万円上乗せで250万円)
  • 補助率:2/3
  • 対象経費:機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8区分
  • 第4回スケジュール:申請受付開始2026年11月5日(木)→申請締切2026年12月15日(火)17:00。申請は電子申請のみで、GビズIDプライムのアカウントが必要です
  • 様式4(事業支援計画書)の発行受付締切:2026年12月4日(金)。商工会・商工会議所に発行してもらう書類で、この日を過ぎると発行されません

申請締切より11日早い「様式4の締切」がある点は、初めて申請する方が見落としやすいところです。スケジュールの逆算は記事の後半にまとめます。

注意:「創業後3年以内」と書いてある古い解説が残っています

検索すると「創業後3年以内が対象」と書かれた解説記事が今も上位に出てきますが、第4回公募要領(第8版)の要件は「1年」です。過去の情報のまま「まだ3年あるから急がなくていい」と判断すると、対象期間を逃す可能性があります。制度の条件は回ごとに変わるので、判断のもとにするのは公式の公募要領だけにしてください。

申請の入口:受講と開業が「両方とも過去1年以内」であること

創業型のいちばんの特徴が、この申請要件です。公募要領にはこう書かれています。

産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を受けた日および開業日(設立年月日)が公募締切時から起算して過去1か年の間であること

小規模事業者持続化補助金〈創業型〉第4回公募要領(第8版)「申請要件」より

ポイントは「および」です。特定創業支援等事業の支援を受けた日と、開業日(会社の設立年月日)の両方が、締切から過去1年以内に入っている必要があります。第4回では、この対象期間は2025年12月15日〜2026年12月15日です。開業日の判定は、法人なら登記簿の「会社成立の年月日」、個人事業主なら開業届の「開業・廃業等日」で行われます。

受講するのは、法人なら代表者本人です

法人の場合は代表者(代表取締役・代表社員)が、個人事業主の場合は本人が、特定創業支援等事業による支援を受けている必要があります。役員や従業員、ご家族が代わりに受講しても要件を満たしません。なお、支援を受けた地域と違う地域で創業した場合も対象になります。

開業済みの方が、これから受講しても間に合います

「もう開業してしまったが、特定創業支援なんて受けていない」という方も、あきらめる必要はありません。要件は受講日が対象期間内にあることなので、2025年12月15日以降に開業した方なら、これから受講して第4回に申請する道があります。ただし受講には後述のとおり1か月以上かかり、様式4の締切が12月4日です。9月〜10月には受講を始めておきたい計算になります。

特定創業支援等事業とは——仙台の場合

特定創業支援等事業は、産業競争力強化法に基づいて市区町村が実施する創業者向けの支援プログラムです。経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野について、1か月以上かつ4回以上、継続的な支援(窓口相談やセミナー等)を受けると、市区町村から「支援を受けたことの証明書」が発行されます。この証明書が、創業型の申請資格そのものです。

当社のある仙台市では、仙台市の公式ページに案内があり、仙台市起業支援センター「アシ☆スタ」の窓口相談やセミナー、仙台商工会議所、みやぎ仙台商工会などが実施機関になっています。対象は「これから創業を行おうとする方」から「創業後5年未満の個人または法人」までです。他の市区町村でも、「お住まいの市区町村名+特定創業支援」で検索すると窓口が見つかります。

4回の相談・受講は手間に見えますが、内容は経営計画・資金繰り・販路開拓といった、創業初期にどのみち向き合うテーマです。補助金の入口としてだけでなく、計画を固める時間として使えると考えています。

証明書のもう一つの価値:創業時の費用そのものが下がります

特定創業支援等事業の証明書は、持続化補助金のためだけのものではありません。国の制度として、創業時のコストを直接下げる優遇があります。

会社設立時の登録免許税が半額になります

株式会社を設立するときの登録免許税は資本金の0.7%(最低15万円)ですが、証明書があると0.35%(最低7.5万円)に軽減されます。最低額のケースで7.5万円の差です。

1つだけ正確に書いておくと、これは会社の設立登記にかかる税金の軽減です。恩恵を受けられるのは「これから会社を設立する方」と「個人事業から法人化(法人成り)を考えている方」で、すでに法人を設立済みの方に遡って適用されるものではありません。これから創業する方は、受講→証明書→設立の順番にすると、補助金の入口と設立費用の軽減を両方取れます。

融資・保証の面でも優遇があります

信用保証協会の創業関連保証は、通常は事業開始の2か月前からのところ、証明書があると6か月前から利用できます(中小企業庁の案内資料より)。また仙台市の案内では、日本政策金融公庫の融資の貸付利率引き下げも挙げられています。条件は制度・機関ごとに異なるため、利用時は各機関にご確認ください。

ウェブサイト関連費「補助30万円」で何ができるか——HP+SNSの設計

ここからが本題です。公募要領のウェブサイト関連費は、「販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費」と定義されていて、この区分に対する補助金額の上限が30万円(税込)と定められています。補助率2/3で逆算すると、経費ベースでは税込45万円までが補助の乗る範囲です。

30万円の補助で作る、現実的なホームページ

45万円という予算で「全部盛り」のサイトは作れませんが、創業期に必要なものは全部盛りではないと考えています。商品・サービスが伝わるページ、選ばれる理由、問い合わせの導線。この骨格を、狙う検索語から設計して作るのが先です。ページを増やすときは「1ページ=1テーマ」で検索の入口を増やしていきます(この考え方はホームページで集客できない理由の記事に書きました)。開業間もないサイトでも、SEO設計をしたページが上位を取ることはあります。

業種ごとの組み立ての例を挙げます。

  • 店舗・サロン:メニューと料金、お店と施術の写真、予約の導線をホームページに。Instagram広告(広報費)で地域に知らせ、ホームページで「行く前の不安」を消す役割分担
  • 教室・スクール:体験申し込みの受け皿ページと講師紹介・料金を軸に。「地域名+教室」の検索語を最初から設計に入れる
  • BtoB・職人仕事:事例・対応範囲・見積もり依頼の3点セット。SNSより検索経由の比率が高くなりやすいので、ウェブサイト関連費に重心を置く配分もあります

SNSは「広報費」で——広告・運用代行費が対象例に明記されています

SNSの費用はウェブサイト関連費ではなく広報費です。公募要領の広報費の対象例には「SNS広告、運用代行費」が明記されていて、こちらも補助金額の上限は30万円(税込)。チラシやインターネット広告、商品写真・動画の撮影なども広報費に入ります(ただしホームページで使う動画・写真はウェブサイト関連費側です)。

創業期の役割分担としては、SNSや広告が「知ってもらう入口」、ホームページが「調べて・比べて・問い合わせる受け皿」です。入口だけ作っても受け皿がないと問い合わせに変わりにくく、受け皿だけ作っても入口がないと誰も来ません。この補助金は、その両方を同時に立ち上げられる設計になっています。1点注意があり、広報費の対象は「商品・サービスの宣伝」であって、単なる会社のPRは対象外とされています。

ウェブサイト関連費「だけ」の申請はできません

公募要領には、ウェブサイト関連費のみによる申請はできない(ほかの経費と一緒に申請する)と明記されています。広報費も同様に、広報費のみの申請はできません。つまり「ホームページを作りたいから申請する」のではなく、販路開拓の計画全体を設計して、その中にホームページとSNSを位置づけることが前提です。機械装置等費や新商品開発費など、事業の実態に合った経費と組み合わせて計画を作ります。

経費になるのは「交付決定日以降」の発生分だけです

補助対象になるのは、交付決定日以降に発生し、補助事業実施期間中に支払いが完了した経費です。採択の前、交付決定の前に発注・契約したものは対象になりません。「申請と同時にホームページ制作も走らせよう」は禁物です。申請前にやっておくのは、発注ではなく設計と見積もりです。

計画書は自分で書く——第三者の支援には申告義務があります

この補助金は、小規模事業者が自ら経営を見つめ直し、経営計画を策定して行う販路開拓を支援するものと位置づけられています。公募要領には、事業者自らが検討している記載が見られない場合や、自ら検討していなかったことが発覚した場合、評価に関わらず不採択・交付決定取消になると書かれています。

さらに創業型では、商工会・商工会議所を除く第三者からアドバイスを受けた場合、その相手方と支援に係る金額を様式2で申告する義務があります。記載しないと虚偽の報告として不採択・交付決定取消の対象です。サービス内容と乖離した高額なアドバイス料金を請求する業者への注意喚起も、要領に明記されています。

当社は、事業計画書は本来、事業者自身が書いた方がよいと考えています。書く過程で自分の言葉になった計画が、そのまま経営の道しるべになるからです。その上で、自分で書いた計画へのチェック・添削・改善提案という形の事業計画策定支援を行っています(この形なら、様式2に当社名と金額を書いて申告すれば要領のルールとも整合します)。様式4を発行してくれる商工会・商工会議所の無料相談も、創業期の心強い伴走者です。

締切12月15日からの逆算スケジュール

  • 今すぐ(8月〜9月):お住まいの市区町村の特定創業支援等事業を調べて受講を始める(仙台ならアシ☆スタ・仙台商工会議所など。1か月以上かつ4回以上が必要)。GビズIDプライムも取得しておく
  • 10月〜11月:証明書の発行を申請。経営計画・補助事業計画を自分で書く。ホームページ・SNSの内容と見積もりを固める
  • 12月4日(金)まで:商工会・商工会議所に様式4(事業支援計画書)の発行を依頼。この締切を過ぎると発行されず、申請自体ができなくなります
  • 11月5日〜12月15日17:00:電子申請システムで申請
  • 採択発表後:交付決定を受けてから発注・制作開始→実施期間内に支払いまで完了→実績報告
持続化補助金創業型:締切12月15日・様式4は12月4日まで(逆算タイムライン図)

ボトルネックは受講の「1か月以上」と様式4の「12月4日」です。この2つから逆算すると、この記事を読んだ時点で市区町村の窓口に連絡するくらいでちょうどいいスケジュール感です。

まとめ:200万円の見出しではなく「30万円+30万円」で設計する

最後にまとめます。持続化補助金〈創業型〉は、上限200万円・補助率2/3。ただしホームページに乗る補助は30万円まで、SNSは広報費で30万円まで。入口は特定創業支援等事業(1か月以上かつ4回以上)で、証明書は登録免許税の半額など創業コストの削減にもつながります。受講と開業が両方とも締切から1年以内という条件のため、使えるのは創業のこのタイミングだけです。

当社は、中小企業診断士による事業計画策定支援と、補助の範囲で設計するホームページ制作SEO対策の両方を行っています。「計画とホームページを同じ目線で設計したい」という創業者の方は、無料相談をご利用ください。

関連記事:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金でホームページ制作はできる?対象経費の条件と「売上見込み5%」の上限を診断士が解説

出典:小規模事業者持続化補助金〈創業型〉公式サイト・第4回公募要領(第8版)/仙台市「特定創業支援等事業の支援を受けたことの証明書の発行について」中小企業庁「特定創業支援等事業を受けるメリット」。記載内容は執筆時点(2026年8月)の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

Writer

著者情報

株式会社CONVY

代表取締役

草彅 達史

TATSUFUMI KUSANAGI

外資系スーパーマーケット、大手学習塾の教室責任者・エリアマネージャー・経営企画部(財務・広報の責任者)を経て(株)CONVYを設立。
主にマーケティング戦略の立案とWEBマーケティングの実行支援、財務分析と改善策の立案で中小企業の売上拡大を支援しています。
中小企業の倒産理由の7割を「販売不振」が占めています。そんな厳しい経営環境の中、「中小企業が夢を諦めず、夢を叶えるための支援をしたい」——。その想いから、CONVYは立ち上がりました。中小企業診断士として、現場に寄り添い、確かな実行力で、売上アップと経営改善をともに目指してまいります。

経営コンサルティングの国内唯一の国家資格:
中小企業診断士の資格を保有