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クリニックのホームページリニューアル|作り直す前に見る5つの数字

クリニックのホームページリニューアル

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導入

クリニックのホームページを作り直そうかと考えていて、制作会社を探し始めた院長先生に向けて書いています。

先に結論を3つ申し上げます。

ひとつめ。作り直す前に、今のサイトの数字を見たほうがよいと思っています。見た目が古いことと、患者さんが来ないことは、別の問題であることがあります。

ふたつめ。検索での見え方は、語の性質でまったく違います。当社の自社サイトの実測では、順位8位でもクリック率16.7%の語と、1位でも0.3%の語がありました。順位を上げても人が来ない語が、実際にあります。

みっつめ。リニューアルは、医療広告ガイドラインを見直す機会でもあります。数年前に作ったサイトには、今の基準だと危ない表現が残っていることがあります。

なお、当社は医療機関ではありません。ここに書くのは、自社サイトの12ヶ月ぶんの実測と、公的資料を読んで整理した内容です。個別の表現が規制に当たるかどうかの判断は、所管の保健所・都道府県にご確認ください。

結論|作り直す前に、今のサイトの数字を見たほうがよいと思っています

ホームページのリニューアルを解説した記事は、たいてい「リニューアルすべきタイミング」から始まります。読むと、どれも「見た目が古い」「スマートフォンに対応していない」「更新していない」と書かれています。

間違ってはいないと思います。ただ、それを書いているのが制作会社なので、「作り直さなくてよい」という結論は出てきません。当社もホームページ制作をしている会社なので、同じ立場です。そのうえで書きます。

作り直して患者さんが増えるのは、「見られているのに、選ばれていない」場合です。そもそも見られていない場合は、作り直しても数字は動きません。この2つは、今のサイトの数字を見れば区別がつきます。

リニューアルを考えるきっかけは、だいたい3つです

① スマートフォンで見づらい

これは作り直す理由になると考えています。体調が悪い方がベッドの上で調べるので、スマートフォンで診療時間と電話番号にたどり着けないのは、そのまま機会損失になります。

確認のしかたは簡単です。ご自身のスマートフォンで、自院の名前を検索してみてください。そこから「今日は何時までやっているか」「電話をかける」までを、指2回以内でできるか。ここで詰まるようなら、患者さんも同じところで詰まっています。

文字が小さくて拡大しないと読めない、横にスクロールしないと表が見えない、電話番号が画像になっていてタップできない。この3つは、数年前に作られたサイトによく残っています。

② 医療広告ガイドラインに引っかかりそう

2018年6月1日の改正医療法の施行から、ウェブサイトも広告規制の対象になりました。それ以前に作ったサイトは、当時の基準で作られています。これも作り直す、あるいは少なくとも点検する理由になると思っています。

③ 何年も触っていない

これは、作り直す理由になるとは限らないと考えています。触っていないこと自体は問題ではなく、問題は「触れない状態になっていること」だからです。

診療時間の変更や休診のお知らせを、院内で出せないサイトは作り直したほうがよいと思います。逆に、出せる状態なのに出していないだけなら、作り直しても同じことになります。

ただ、作り直しても患者さんが増えないことがあります

そもそも見られていないのか、見られて離脱しているのか

この2つは、対策がまったく違います。

状態やるべきこと
検索結果に出ていないページを増やす・マップを整える
出ているが押されていないタイトルと説明文を直す
押されているが予約されないここが作り直しの出番
※ 当社の整理です。3つのどれに当たるかは、Search Consoleを見れば分かります。

作り直しが効くのは、いちばん下の場合です。上の2つの状態でサイトを作り直しても、見られていないという前提が変わらないので、数字は動きにくいと考えています。

当社の自社サイトの数字を出します

参考として、当社自身のサイトの数字を出します。都合のよい数字ではありません。

当社のサイト全体のクリック率は、12ヶ月ならして0.6%でした。1,000回表示されて、6回押される計算です。(Google Search Console実測・2026年8月時点。表示回数とクリック数の実数は、自社サイトの規模が競合に分かるため伏せています。)

この数字だけ見ると、失敗しているように見えます。実際、当社も最初はそう思いました。ところが内訳を見ると、話が違いました。

語の性質で、数字はまったく違います

語の性質順位クリック率
頼みたい人が使う語8位16.7%
調べたい人が使う語1位0.3%
※ 当社サイトのSearch Console実測。語そのものは競合に知られるため伏せています。

8位でも16.7%押される語があり、1位でも0.3%しか押されない語があります。順位の話ではありませんでした。

当社サイトの実測。頼みたい人が使う語は8位でクリック率16.7%、調べたい人が使う語は1位でもクリック率0.3%だったことを示した図

調べたい人が使う語で押されなくなった理由は、検索結果の上にAIによる要約が出るようになったからだと考えています。答えがその場に出るので、サイトまで来る必要がなくなります。

クリニックに当てはめると、「頭痛 原因」のような語で1位を取っても、来院にはつながりにくいということだと思っています。一方で「○○駅 内科 予約」のような語は、少数でも押されます。作り直すときに増やすべきなのは、後者に答えるページだと考えています。

ただ、これは当社1社の12ヶ月の数字です。診療科や地域が違えば、傾向も変わる可能性があります。

作り直す前に見る5つの数字

① 検索で表示された回数

Google Search Consoleで確認できます。無料です。ここが月に数十回しかないなら、デザインの問題ではありません。そもそも検索結果に出ていないので、作り直しても変わりません。

② クリックされた割合

表示されているのに押されていないなら、検索結果に出ているタイトルと説明文の問題である可能性があります。ここはサイトを作り直さなくても直せます。

③ どのページで離脱しているか

診療時間のページで多くの方が離れているなら、書き方が分かりにくい可能性があります。アクセス数の多いページと、そこから次に進んでもらえている割合を見ます。

トップページより、診療時間やアクセスのページのほうが見られているということも起こり得ます。まず「どのページが実際に見られているか」を確かめてから、手をかける場所を決めるほうが確実だと思っています。

④ 電話タップ・予約クリックの数

これがいちばん大事な数字だと考えています。そして、計測していないクリニックが多い数字でもあります。

スマートフォンで電話番号をタップした回数が取れていれば、サイトが仕事をしているかどうかが分かります。取れていないなら、作り直す前に計測だけ入れるという選択もあると思っています。

計測が入っていないと、リニューアルの前後を比べられません。作り直したあとに入れても、比べる相手がない状態になります。順番としては、計測を入れる、3ヶ月ためる、それから作り直しを判断する、が理想だと考えています。急がれる事情がないのであれば、この順番をお勧めしています。

⑤ マップからの流入

Googleビジネスプロフィールからホームページに来ている人が、どれくらいいるか。当社の実測では、プロフィールを見た人のうち行動した割合は、8ヶ月で69.6%から34.4%まで下がりました。閲覧は6割増えたのに、です。

見られる回数と、行動してもらえる割合は別に動きます。詳しくはクリニックのMEO対策に書きました。

ここまでお読みになって、「そもそも自院の数字がどこにあるか分からない」と思われたかもしれません。当社では毎月3社まで、無料で診断をお受けしています。この5つを代わりにお調べして、作り直すべきかどうかの判断材料をお出しします。無料の診断はこちらからどうぞ。

医療広告ガイドラインの観点で、見直しておきたい箇所

患者さんの声・体験談のページ

「患者様の声」のページは、数年前まで当たり前に作られていました。ただ、治療の内容や効果に関する体験談は、現在は禁止されています。リニューアルのときに、まず確認したい場所だと思っています。

なお、患者さんがご自身のSNSや第三者の口コミサイトに自発的に書いたものは扱いが違います。分かれ目は「医療機関が働きかけたかどうか」です。

ビフォーアフター写真

治療前後の写真は、説明を伴わないものが問題になります。載せるなら、治療内容・費用・主なリスクや副作用まで併せて示す必要が出てきます。写真だけを並べたページが残っていないかを確認したいところです。

「最新」「日本初」などの表現

ここは見落としやすい部分です。厚生労働省のQ&Aには、次のように書かれています。

より新しい治療法や医療機器が定着したと認められる時点においても、「最新」との表現を使用することは、虚偽広告や誇大広告に該当するおそれがあります。

厚生労働省「医療広告ガイドラインに関するQ&A」より

開院当時は最新だった機器が、今もそう書かれたままになっている。作った時点では正しかった表現が、時間の経過で虚偽広告に変わるということだと理解しています。何年も触っていないサイトほど、確認する価値があります。

雑誌のランキングに掲載された、といった記載も注意が必要です。他院より優れている旨を示すことになるため、そのまま載せることは原則できないとされています。

ホームページリニューアル費用の考え方

金額そのものより、何が含まれていて、何が別料金なのかを見るほうが大事だと考えています。よく分かれるのが次の項目です。

項目確認したいこと
原稿誰が書くのか。院で書く前提になっていないか
写真撮影費が含まれるか
公開後の更新院内で直せるか。毎回依頼が必要か
保守月額に何が含まれるか
計測電話タップや予約クリックを取る設定が入るか
※ 当社が見積もりを比較するときに見ている項目です。

とくに原稿を誰が書くかは、あとで揉めやすい部分だと思っています。制作は進んでいるのに原稿が出てこず、そこで止まる。見積もりの段階で、誰が書くのかを決めておいたほうがよさそうです。

見積もりの金額そのものについては、安いほうが必ずしもよいとは考えていません。金額の差は、原稿と写真を誰が用意するかで生まれることがあります。院の側が負うことになっていれば、実際の負担は金額だけでは比べられません。

逆に、高い見積もりであっても、原稿の取材から入ってもらえるなら妥当なこともあります。金額の差がどこから来ているのかを1つずつ確認するほうが、総額を比べるより確かだと思っています。

また、公開後に自分で直せないサイトは、また数年後に同じ状態になります。診療時間の変更くらいは院内で出せる形にしておくほうがよいと考えています。

リニューアルの効果をどう測るか|WEB解析士・中小企業診断士として

当社の代表は、経済産業大臣登録の中小企業診断士と、WEB解析士の2つを持っています。前者は経営コンサルタントに関する国家資格、後者はアクセス解析の民間資格です。

中小企業診断士はMBAと比較されることがあります。MBAは大学院で取る「学位」、中小企業診断士は国が行う試験の「資格」です。診断士には5年ごとの更新があり、実務に従事していないと維持できません。

この2つを持っていると、リニューアルの評価が変わります。作り直しの効果は、公開した瞬間には分かりません。にもかかわらず、公開直後の見た目の印象で「よくなった」と判断されることが多いと感じています。

当社は、公開前に3ヶ月ぶんの数字を控えておいて、公開後3ヶ月と比べるやり方を取っています。比べるのは、表示回数・クリック率・電話タップ数の3つです。ここを取っていないと、次に何を直せばよいかも決まりません。

そして経営の側から見ると、いちばん知りたいのは「かけた制作費が、何人の患者さんに変わったか」です。ここまで追う設計を、作り始める前に入れておく必要があります。あとからでは戻せません。

診療は先生の領域です。ただ、投じた費用が何に変わったのかを見る作業は、経営と解析の領域だと考えています。当社がお手伝いできるのは、そちらです。

よくあるご質問

Q. 何年くらいで作り直すものでしょうか

A. 年数では決めないほうがよいと考えています。スマートフォンで見づらい、院内で更新できない、規制上まずい表現がある。このどれかに当てはまるかどうかで判断するほうが確かだと思っています。

Q. リニューアルすると順位は下がりますか

A. 一時的に動くことがあります。URLが変わるページは、旧URLから新URLへ転送する設定を入れておきます。ここを飛ばすと、これまで積み上げた評価がつながりません。見積もりの段階で確認したい項目です。

Q. 今のサイトの数字は、どこで見られますか

A. Google Search ConsoleとGoogleアナリティクスです。どちらも無料です。設定されていない場合は、そこから始めることになります。入れてから3ヶ月ほど待つと、判断できるだけの数字がたまります。

Q. マップとホームページ、どちらを先に整えますか

A. 当社はマップを先にお勧めしています。費用がかからず、変更もすぐに反映されるためです。ただし、マップから来た方が最後に見るのはホームページなので、結局は両方必要になります。

ホームページはリニューアルして終わりではなく、集客全体の受け皿です。SEO・MEO・SNS・広告との組み合わせは、クリニックの集客の記事で全体像として整理しています。

まずはご相談ください

当社では、ホームページの制作とリニューアルをお受けしています。ただ、お話をうかがったうえで「今は作り直さなくてよいと思います」と申し上げることもあります。

毎月先着3社限定で、無料の診断を行っています。今のサイトが検索でどれくらい表示されているか、押されているか、どのページで離れているかをお調べして、お伝えします。そのうえで、作り直すべきかどうかを一緒に判断します。

「制作会社から見積もりをもらったが、妥当かどうか分からない」というご相談でも構いません。無料相談はこちらからどうぞ。

Writer

著者情報

株式会社CONVY

代表取締役

草彅 達史

TATSUFUMI KUSANAGI

外資系スーパーマーケット、大手学習塾の教室責任者・エリアマネージャー・経営企画部(財務・広報の責任者)を経て(株)CONVYを設立。
主にマーケティング戦略の立案とWEBマーケティングの実行支援、財務分析と改善策の立案で中小企業の売上拡大を支援しています。
中小企業の倒産理由の7割を「販売不振」が占めています。そんな厳しい経営環境の中、「中小企業が夢を諦めず、夢を叶えるための支援をしたい」——。その想いから、CONVYは立ち上がりました。中小企業診断士として、現場に寄り添い、確かな実行力で、売上アップと経営改善をともに目指してまいります。

経営コンサルティングの国内唯一の国家資格:
中小企業診断士の資格を保有