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士業のホームページ制作|費用相場の実際と、公開してから起きることの実測データ

士業のホームページ制作

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士業のホームページ制作について、結論から書きます。ホームページは「作ること」がゴールではなく、「どの言葉で見つけてもらうか」を決めてから作るものだと思っています。

私は中小企業診断士で、株式会社CONVYの代表です。つまり私自身が士業の一人で、自分の事務所のサイトを自分で設計し、公開してからの数字を測り続けてきました。この記事では、士業向けの制作サービスの費用相場の実際と、公開してから何が起きるのかを、当社サイトの実測データでお伝えします。

先にお断りしておくと、当社には「士業事務所を何件支援しました」という実績の蓄積はありません。その代わり、自分のサイトで測った数字を、うまくいかなかった部分も含めてそのまま出します。その方が、これから作る方の判断材料になると考えているためです。

結論:作る前に「何で見つけてもらうか」を決めます

ホームページで成果が出るかどうかは、デザインより先に、検索結果のどこに表示されるかで大きく決まります。検索順位別のクリック率のデータでは、1位は約39.8%、10位は約1.6%です(First Page Sage・2025年)。同じ1ページ目でも、20倍以上の差があります。

つまり「きれいなサイトを作ったのに問い合わせが来ない」の原因の多くは、サイトの見た目ではなく、狙う言葉を決めずに作ったことにあるのではと考えています。順位とクリック率の詳しい実測は、公開直後のホームページに効果はあるのかを検証した記事に図つきで載せています。

士業のホームページ制作の費用相場(2026年8月時点の実際)

2026年8月14日に「士業 ホームページ制作」で検索し、上位に並んだサービスの公表価格を書き出してみました。

  • 月額7,800円(初期費用は実費のみ)の月額型
  • 初期65,780円+月額6,490円のパッケージ型
  • 年額72,000円からの制作会社
  • 24万円買い切り型
  • 26.4万円からの業界特化型(弁護士向け)
  • フルオーダーで50万〜200万円程度の制作会社

月数千円から200万円まで、幅はおよそ100倍以上あります。同じ「ホームページ制作」という言葉で、これだけ違うものが売られている市場です。

士業のホームページ制作の費用相場。テンプレート型は月数千円から30万円台、設計込み型は50万から200万円。違いは狙う言葉の調査と設計が含まれるかどうか

この幅の正体は、「テンプレートに情報を流し込む型」か「狙う言葉の調査と設計から作る型」かの違いだと思っています。前者は、事務所名と業務案内を既存の枠に入れて公開するところまでが商品です。後者は、どの言葉で検索されたときに表示させるかを調べ、その言葉に合わせてページ構成と見出しを設計し、原稿を書くところまでが商品です。かかる時間が10倍違うので、価格も10倍違います。

どちらが正しいという話ではありません。紹介だけで仕事が回っていて、名刺代わりのサイトがあればよい事務所なら、月数千円の型で十分だと思います。検索から新しい依頼者を獲得したいなら、設計込みの型でないと難しい、という使い分けです。

当社の標準的なボリュームの制作費は80万円です。安くはありません。ただ、10〜20万円台の制作では、キーワード調査・競合分析・見出し設計に時間をかける余地がないのも実際のところです。このあたりの内訳はSEOに強いホームページ制作の記事で詳しく書きました。

なお、制作費の負担は補助金で下げられる場合があります。使える制度は時期と地域で変わるため、ホームページ制作の相場と補助金の記事にまとめています。

一方で、高ければ成果が出るという話でもありません。次の実測が、その理由です。

実測:SEOを設計して作っても、公開1ヶ月で1位は4ページでした

当社のサイトは、SEOを設計したうえで2025年9月末に公開しました。それでも、公開から約1ヶ月の2025年10月27日時点で、狙った検索キーワードで1位を取れていた固定ページは4つだけでした。

4つの内訳は、トップページ(「仙台 デジタルマーケティングカンパニー」)、選ばれる理由(「仙台市 マーケティング 中小企業」)、集客コンサルティング(「仙台 集客コンサルティング」)、企業診断・助言(「仙台 企業診断 助言」)です。サービスを紹介する固定ページは他にもあり、全ページで1位を狙って設計していました。それでも4つです。

その後、記事を積み重ねて、2026年8月14日時点では13ページまで増えています。数え方はどちらも同じで、「もともと狙っていた検索キーワードで1位を取れている固定ページの数」です。ブログ記事は含んでいません。

構成を作り直したわけではなく、変わったのは時間と記事の蓄積だけです。どれだけ正しく設計しても、検索エンジンに信頼されるまでの時間という要素は消せない、というのが実測から言えることだと思っています。効果が出るまでは通常3〜6ヶ月かかります。

これは裏を返せば、制作会社選びの判断材料になります。「公開してすぐ上位に出ます」という説明には、根拠を確認した方がよいと思っています。

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自作か、依頼か

士業は文章を書ける方が多いので、自作も現実的な選択肢です。実際、キーワードプランナーで調べると「士業 ホームページ 自作」という検索は月20回ほどあり、広告の競合性は「高」でした。自作したい先生を狙って広告を出す業者がいる、ということでもあります。

当社の試算では、標準的なボリュームのサイトを自作すると約4ヶ月かかり、給料の額面に社会保険等を含めた人件費に直すと120〜200万円に相当します。金額だけ比べて自作が安いとは限りません。また、私自身がCanvaで事務所サイトを作って失敗した実例もあります。自作サービス4つの違いを比較した記事に、実際に触って確かめた結果を載せています。

すでにホームページがある事務所は、リニューアルが有利です

ここまで新規サイトの話をしてきましたが、すでにホームページをお持ちの事務所は条件が違います。長く運営されたドメインには検索エンジンからの評価が蓄積されていて、リニューアルではそれを引き継げるからです。

実際、当社がリニューアルを支援した企業では、SEO設計を最初から盛り込んだ結果、公開直後から主要ページが1〜3位に入ったケースが複数あります。新規で4ページだった当社サイトとの差が、そのままドメインの蓄積の差だと考えています。「古いサイトだから作り直すと順位が落ちるのでは」と心配される方が多いのですが、新規と同じ前提で不安がる必要はないと思っています。

同じエリアで、同業の2社目は受けません

当社は、同じエリア・同じ業種のホームページ制作は1社までと決めています。例えば、ある司法書士の事務所を支援したら、同じエリアの他の司法書士事務所からのご依頼はお受けしません。

理由は単純で、支援先に1位を取っていただきたいからです。同じ商圏で同業を2社支援すれば、両方に「上位を取ります」とお伝えしながら、実際には自分で競合を作ることになります。SEOは椅子取りゲームですから、片方が上がれば、もう片方は下がります。それでは、どちらのお客様にも顔向けできません。

エリアの単位は、基本的に県で考えています。ただし、事業の規模が大きくて商圏が県をまたぐ場合は範囲を広げますし、逆に市の中だけで十分に市場が成立している業種であれば、市で区切ることもあります。ここはご要望を伺ったうえで、契約の前に決めます。

裏を返せば、すでにお近くの同業を支援している場合は、お断りします。先着順です。

「◯◯士 ホームページ」と検索しているのは、誰か

今回、記事を書く前に職種ごとの検索結果を実際に確認して、意外なことが分かりました。「行政書士 ホームページ」の上位は、行政書士会の公式サイトと資格試験の勉強サイトがほぼ半分を占めていました。「社労士 ホームページ」は試験のオフィシャルサイトが1位です(2026年8月14日時点)。

つまり、この言葉で検索しているのは「ホームページを作りたい先生」だけではなく、受験生や、士業を探している一般の方が混ざっています。ここから言えるのは、事務所のサイトは「職種名」ではなく「業務名×地域名」で見つけてもらう設計にするということです。「相続 仙台」「就業規則 作成 秋田」のような、依頼したい人が実際に打つ言葉です。

職種ごとに広告のルールが違います

もう1つ、士業のホームページで見落とされやすいのが広告規制です。士業の広告は平成13年(2001年)に原則自由化されましたが、自由になったのは「広告してよい」までで、何を書いてもよいという意味ではありません。各会が規程・規則を定めています。

弁護士|日弁連の規程が全国一律で適用されます

日本弁護士連合会の「弁護士等の業務広告に関する規程」第3条が、できない広告を列挙しています。事実に合致していない広告、誤導または誤認のおそれのある広告、誇大または過度な期待を抱かせる広告、困惑させまたは過度な不安をあおる広告、特定の弁護士等と比較した広告などです。

さらに第9条で、広告には氏名と所属弁護士会の表示が求められます。ホームページのフッターに事務所名しか書いていない、という状態は避けたいところです。

司法書士|規則は「単位会ごと」です

司法書士で注意が必要なのは、広告のルールが各都道府県の司法書士会(単位会)ごとに定められている点です。たとえば大阪司法書士会と東京司法書士会では、それぞれ会員の広告に関する規則を持っています。禁止される類型(誇大広告など)はおおむね共通していますが、表示事項の細部は会によって違います。

東京司法書士会では、広告中に事務所所在地・氏名または職名・会員であることの表示が求められています。先生がどの会に所属しているかで、確認すべき規則が変わるということです。制作会社が「士業の広告規制は分かっています」と言ったら、どの会の規則を見て言っているのかを聞いてみてください。

税理士|報酬額は、書いてよい

税理士も同様に、会員の業務の広告に関する細則で、事実に合致していない広告・誤認のおそれのある広告・誇大な広告・比較広告などが禁止されています。

一方で誤解されやすいのですが、報酬金額を明示すること自体は禁止されていません。「料金を載せると規則違反になるのでは」と心配して料金ページを作らない事務所がありますが、依頼者がいちばん知りたい情報を隠すことになります。

なお、士業に限らず全業種に共通するルールとして、景品表示法があります。「地域No.1」「解決率◯%」のような表現は、根拠を示せなければ景品表示法の優良誤認に当たるおそれがあります。制作会社にすべて任せた結果、規程に触れる表現がサイトに載っていた、という事態は避けたいところです。発注する側が最低限のルールを知っておくことも、士業のホームページ制作の一部だと思っています。

職種ごとの集客の考え方と規制の詳細は、それぞれ別の記事として順次公開していく予定です。

発注前に、制作会社へ確認したい5つの質問

最後に、見積もりの場でそのまま使える質問を置いておきます。私が発注側なら、この5つを聞きます。

  • どの検索キーワードで上位表示を狙う設計ですか?(言葉を答えられない場合、SEO設計は含まれていないと考えられます)
  • そのキーワードの月間検索回数と、いまの上位サイトを調べましたか?
  • ページは自分で増やせますか? その際の費用はかかりますか?
  • 効果が出るまでの期間を、どのくらいと想定していますか?(「すぐ出ます」という回答なら、根拠を確認してください)
  • 公開後の計測(順位・アクセス・問い合わせ)は、誰がどう行いますか?

この5つに具体的に答えられる会社なら、価格帯がどこであれ、誠実な設計をしていると思います。

よくあるご質問

費用はいくらを見ておけばよいですか?

相場は月数千円の月額型から200万円のフルオーダーまで幅があります。金額そのものより、「狙う言葉の調査と設計が含まれているか」で選ぶことをおすすめしています。当社の料金は料金ページに公開しています。

効果はいつから出ますか?

当社の実測では、固定ページ(トップページおよび各種サービスページ)については、公開1ヶ月時点で1位は4ページ、10ヶ月半で13ページでした。通常3〜6ヶ月はかかる前提で計画することをおすすめします。

自作でも大丈夫ですか?

作れます。ただし時間がかかること、ページを増やせるサービスを選ぶ必要があることの2点は押さえてください。自作か依頼かの判断基準の記事を参考にしてください。

まとめ:順番は「言葉→設計→制作」です

士業のホームページ制作は、デザインから始めると遠回りになると思っています。どの業務を、どの地域の、どんな悩みの人に見つけてもらうか。それを決めてから作れば、月数千円の型か80万円の設計込みかの判断も、自分でできるようになります。

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Writer

著者情報

株式会社CONVY

代表取締役

草彅 達史

TATSUFUMI KUSANAGI

外資系スーパーマーケット、大手学習塾の教室責任者・エリアマネージャー・経営企画部(財務・広報の責任者)を経て(株)CONVYを設立。
主にマーケティング戦略の立案とWEBマーケティングの実行支援、財務分析と改善策の立案で中小企業の売上拡大を支援しています。
中小企業の倒産理由の7割を「販売不振」が占めています。そんな厳しい経営環境の中、「中小企業が夢を諦めず、夢を叶えるための支援をしたい」——。その想いから、CONVYは立ち上がりました。中小企業診断士として、現場に寄り添い、確かな実行力で、売上アップと経営改善をともに目指してまいります。

経営コンサルティングの国内唯一の国家資格:
中小企業診断士の資格を保有